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受け口は自然に治りますか?「様子を見ましょう」と言われたら本当に様子見でいいのでしょうか?

受け口は自然に治るのか心配する親子に、治療開始のタイミングを説明する矯正歯科医

こんにちは。

川西市の矯正歯科、スマイルプラス矯正歯科の山本昌宏(歯学博士・日本矯正歯科学会認定医)です。

3歳児健診や就学前健診、学校歯科健診で、

「受け口(反対咬合)ですね。」

「もう少し様子を見ましょう。」

と言われ、不安になってご相談に来られる保護者の方は少なくありません。

「本当に自然に治るのでしょうか?」

「今は様子を見ていて大丈夫でしょうか?」

これは受け口のご相談で最も多いご質問の一つです。

今回は、受け口が自然に治る可能性や、「様子を見ましょう」という言葉の本当の意味についてお話しします。


受け口にはさまざまな経過があります

受け口と診断されたお子さんにも、実はいくつかの経過があります。

  • 成長とともに自然に改善するお子さん
  • 一度改善したように見えても、成長とともに再び受け口になるお子さん
  • 成長しても受け口が続くお子さん

つまり、

「受け口だから必ず治療が必要」

でも、

「そのうち自然に治る」

でもありません。

一人ひとり成長の仕方が異なるため、そのお子さんがどのタイプなのかを見極めることが最も重要になります。


自然に治る受け口は決して多くありません

永原らは、乳歯列期に受け口(反対咬合)だった109名のお子さんを経過観察しました。

その結果、

**自然に正常咬合へ改善したのは7名(6.4%)**でした。

反対に言えば、

93.6%のお子さんは受け口が継続していました。

(永原 邦茂ら:乳歯反対咬合者の咬合の推移―乳歯反対咬合の自然治癒を中心として― 愛院大歯誌 30(1):223-229,1992)

もちろん、この結果だけで、

「すぐに治療を始めましょう。」

ということではありません。

しかし、

「様子を見ていれば自然に治ることが多い」とも言えない

ことが分かります。


「様子を見ましょう」にも意味が違うことがあります

「様子を見ましょう。」

この言葉は、矯正歯科でもよく使われます。

しかし、この言葉には大きく分けて二つの意味があります。

① 成長を経過観察しましょう

受け口が成長とともにどのように変化するのかを定期的に確認し、

適切なタイミングで治療を開始しましょう。

という考え方です。

つまり、

「今は治療しませんが、成長を診ていきましょう。」

という意味です。

② 成長終了後に治療を考えましょう

骨格的な受け口が強い場合には、

成長が終了してから矯正治療や、必要に応じて外科的矯正治療(手術を併用した矯正治療)を検討するという考え方もあります。

つまり、

「成長期には積極的な治療は行わず、大人になってから治療方法を判断しましょう。」

という意味です。

同じ

「様子を見ましょう。」

という言葉でも、

その先生がどちらの意味で話されているのかによって、その後の治療方針は大きく異なります。

だからこそ、

「何を様子見るのか」

「いつまで様子を見るのか」

を確認することが大切です。

👉 関連記事:
「矯正はいつ始めるべき?『様子を見ましょう』と言われたときに知っておきたい判断基準」

 


小さな受け口でも安心とは限りません

「まだ少し反対に噛んでいるだけだから、大丈夫ですよね。」

そう思われる保護者の方もいらっしゃいます。

しかし、お子さんはこれから大きく成長します。

顎も一緒に成長するため、

乳歯列ではほんの少しだったズレが、成長とともに大きなズレへ変化する可能性があります。

もちろん、ほとんど変化しないお子さんもいます。

だからこそ、

現在どれくらいズレているか

ではなく、

これからどのように成長していく可能性があるのか

を診断することが重要になります。


当院では2つのゴールデンエイジを大切にしています

当院では、お子さんの成長には特に重要なタイミングが2回あると考えています。

第1期ゴールデンエイジ

3歳児健診から乳歯列期です。

受け口のお子さんでは、この時期に一度、矯正専門医へ相談されることをおすすめしています。

第2期ゴールデンエイジ

就学前健診から学校歯科健診、永久歯への生え変わりが始まる時期です。

顎の成長や永久歯の萌出状態を再評価し、必要に応じて治療を開始する大切なタイミングになります。

学校歯科健診で歯並びやかみ合わせを指摘された方は、こちらの記事も参考にしてください。

👉 関連記事:
「学校歯科健診で『歯並び』を指摘されたらどうする?」


まとめ

受け口は自然に改善するお子さんもいます。

しかし、自然に改善する割合は決して高くなく、多くのお子さんでは成長後も受け口が続くことが報告されています。

大切なのは、

「受け口だからすぐ治療する」

でも、

「様子を見ましょう」で終わること

でもありません。

その受け口が、

自然に改善する可能性があるのか。

成長とともにズレが大きくなる可能性があるのか。

その見極めこそが、最も重要だと当院では考えています。

受け口が気になる方、健診で指摘された方は、お気軽にご相談ください。

なお、生え変わりの時期には受け口以外にも、

  • 乳歯が抜けないのに永久歯が生えてきた
  • 永久歯が変な場所から生えてきた

といったご相談も多くあります。

👉 関連記事:
「乳歯が抜けてないのに永久歯が生えてきました。歯医者へ行った方がいいですか?」

👉 関連記事:
「永久歯が変な場所から生えてきました。このままで大丈夫?」

 


 

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  • なるべく歯を抜かない矯正治療(小臼歯非抜歯矯正)を希望されている方
  • 他院で抜歯が必要と言われた方
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